福祉雑論004 どうして何もさせないんですか?④

福祉雑論001~003で述べたような話は、あらゆる方面から聴こえてくる。それはこのような光景が、障害福祉の現場においては「日常」であることを示している。そしてそれらは決まって、福祉関係者「以外」の人々の口から発せられる問いでもある。
では、いったい何故、障害福祉の「当たり前」は、こんなにも一般の感覚から大きくズレてしまったのだろうか?

結論から言えば、「障害者を『使役』してはならない」という意識が、こうした状態像の根底にあるのではないかと思う。
しんどい事・辛い事・厳しい事、そういった事柄から障害者を遠ざけ、優しく温かい環境に包みこんでいくことこそ、福祉従事者の使命である。…このような意識・感覚が背景にあるのではないか、と。

こうして障害者福祉に特有の、かつ一般には理解しがたい状況が生まれる。
〇重い荷物を運ぶ、仕事をすべき時間に仕事をする等々、こうした「しんどい事は免除する」。
〇お誕生日会・お楽しみ会・お遊戯会・ピクニック等々といった行事で、「楽しみを与える」。

しかし、ここには「人はなぜ『働く』のか、『労働』とは人にとって何なのか」というテーマに対する重要な問いが欠けている。