福祉雑論002 どうして何もさせないんですか?②

我々と同じ作業をしている作業所は多々ある。
福祉雑論001で述べたのと同じような光景は、その納品先においても日々、繰り広げられている。

トラックで荷物を取引先に納品しにいくと、他の作業所の車両と鉢合わせになることがある。どの作業所も、利用者さん2名が同行していることが多い。
立翔館では、職員とメンバーが連携して荷物を降ろす。メンバーは到着するとトラックから飛び降りて「おはようございます!お疲れ様です!」と威勢よく挨拶をし、パレットを運んできたり、荷台に飛び乗って荷物を引き出したり…機敏な動きで八面六臂の大活躍である。
対して他の作業所では、職員が一人でエッチラオッチラ荷物を降ろしている。会社の方への挨拶は無い。利用者さんは、それを2人でボケーッと見ている。生気のない目で。

一度、見かねて「手伝いましょか?ウチは終わったんで」と言って、割って入ったことがある。職員さんは無遠慮に「あ。じゃ、お願いします」と言った。カチンと来ながらも、私と立翔館メンバーはすぐに役割を分担し、その作業所の利用者さんにも役割を分担させた。「受け取るときはこうやって持って…そうそうそう。そしたら向こうの職員さんに渡してください。そうそう。上手い!落とさんように、気を付けて。じゃ、やりましょう。用意・ドン!」
彼らの目に生気が戻る瞬間を、私は見た。リレー形式で、荷降ろしはすぐに終わった。彼らは荷物をひとつも落とさなかった。